夜間・休日往診
電話での医療相談と自宅での医療提供
2つの機能を兼ね備えた救急医療の新しい形
「往診」とは?
患者さんが自宅にいたまま受けられる医療のことを「在宅医療」と呼びます。このうち、あらかじめ病状に合わせて診療計画を立てて、「毎月1週目と3週目の月曜13時~」というように定期的に自宅を訪問することを「訪問診療」といいます。一方、急に具合が悪くなった患者さんやそのご家族からの要請を受け、医師が自宅に出向き、診察や検査、投薬などの処置を行うことを「往診」といいます。訪問診療は週3回まで、往診は回数の制限がありません。
夜間・休日往診と通常の往診の違い
通常の往診は、普段から定期的に訪問診療を受けている人が利用できる医療。つまり、緊急時の往診のみを利用することはできません。それでは、かかりつけ医(主治医)を持っていない人や、「かかりつけ医はいるけれど、時間外診療には対応してもらえない」という人は、救急車を呼ぶ以外に選択肢がなくなってしまいます。そこでニーズが高まっているのが、事前の手続き不要で利用できる夜間・休日往診です。この夜間・休日往診という医療を提供する事業者の中には、症状に応じた専門のドクターを派遣したり、往診の翌日に看護師からフォローの電話を入れたり、かかりつけ医と密に連携したりと、独自の取り組みによって患者さんにより安心な医療を実現しています。最近では往診対象エリアを広げている事業者も多く、都市部を中心に、ますます利用しやすくなっているのもポイントです。また、「とはいっても、保険適用外で高額では利用ができない……」と費用が心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、夜間・休日往診も通常の往診と同様、健康保険が適用されます。
夜間・休日往診の流れ
費用について
適切なトリアージのもと必要と判断されて行う救急往診は保険診療の範囲内となります。夜間・休日往診は通常の診療費に加えて、往診にかかる費用や診療点数の加算がありますが、救急外来や救急車を呼んで病院に搬送された場合も同様です。利用した病院によっては選定療養費(クリニックからの紹介状なしに利用した場合の加算)が必要になるのでトータルの費用負担はあまり変わりません。外出せず自宅で安静にしていられるなど、往診特有のメリットも多いので是非活用してください。
※ 診察費はご利用の医療機関・時刻によって『時間外加算』『深夜加算(22時以降)』がかかります